北アルプス 登山

梅雨明け前の燕岳登山で見た雨のち晴れの絶景

投稿日:

燕岳

7月17日、18日を使って北アルプスの燕岳に登ってきた。

仕事を終えた16日の夜に出発。中央自動車道をひた走り、登山口のある中房温泉へ向かった。土曜日の16日から山に入っている方も多かったようで、中房温泉の第1駐車場に到着した23時過ぎの段階で、駐車場の空きは数台のみ。

出口に近い場所に車を停め、シートを倒してすぐに眠りについた。

Tsubakuro-dake

翌朝4時くらいに起床し、出発の準備をはじめた。

登山初日の天気は雨の予報だったが、空は雲の切れ間から時折青空がのぞき、もしかしたらという期待が高まった。

出発

Tsubakuro-dake

第1駐車場から少し歩いた先の中房温泉登山口には登山届を提出するための立派な小屋ができていた。今回はギリギリまで行くかどうか迷っていたこともあって、いつものネットからの登山届が提出できなかったため、登山口で所定の用紙に記入して提出した。

そしていよいよ出発。約半年ぶりの登山にくわえ、今回は新しく購入したニコンD750というフルサイズの一眼レフカメラを持ってきていたため、悪天候と荷物の重さが心配の種だった。

久しぶりに背負うバルトロ65の重量はなかなかのもので、序盤のつづら折りの急登でじわじわと疲労が蓄積していった。あまり無理しても後半に響くと考え、登山道の途中に設置してある休憩用のベンチで休憩をとりながら、少しずつ距離を進めた。

途中から怪しい空模様になってきて、ついに雨が降ってきた。徐々に雨足が強まってきていることを感じた僕は、途中で首からぶら下げていたカメラをザックに収納し、ザックカバーを被せて雨対策を施した。

合戦小屋で雨は本降りに

Tsubakuro-dake

合戦小屋に到着すると天気は完全な雨となり、レインウエアを着なければずぶ濡れになってしまう雨足となった。

しばらく小屋前に設営されたテントの中で休憩していたが、このまま雨宿りしていても天気の好転は望めないなと諦め、レインウエアを着込んで燕山荘に向けて出発した。

Tsubakuro-dake

雨足は弱まったり強まったりで一進一退。

風がそれほど強くなかったのが救いだった。徐々に高度は上がっているはずだが、天気が悪く展望がまったくないため高度感を感じることができない。晴れの日の登山であれば、眼下に広がる素晴らしい景色によって、蓄積していく疲労も多少なり改善されたりするものだが、周囲の展望が一切ない登山というのはとても疲れる。

「ここまで来たら行くしかない」心のなかで自分に言い聞かせながら1歩1歩進んでいった。

燕山荘のテント場にオニドーム1を設営

そして歩くこと約5時間、午前10時すこし前にに燕山荘に到着。

Tsubakuro-dake

Tsubakuro-dake

すぐさまテント場の申し込みをし、今回初投入となるライペンのオニドーム1を設営した。

軽量で広い前室が売りのテントだが、思っていたよりも前室は広くなかった。室内は想定していた以上の広さで非常に快適で、今年はこのテントが主役になりそう。じっくり写真を撮ってレビューしようと考えていたのだが、設営時にまだ雨が結構降っていたため、写真どころではなかった。

またオニドーム1のレビューはまた次の機会に・・・。

Tsubakuro-dake

テント設営後は燕山荘の喫茶室でかけつけ1杯。生ビールとモツ煮を注文した。

天気が良ければ喫茶室から素晴らしい景色を楽しむことができるのだが、外はあいにくの天気。僕は目の前の生ビールとモツ煮だけに意識を集中させて美味しくいただくことにした。

11時から食事メニューがスタートするということで、もう少し待って何か食べようかと考えたが、それほど空腹でもなかったため、小屋の売店で缶ビールとポテトチップスを購入してテントに戻った。

Tsubakuro-dake

これまで僕は下山時に雨に振られた経験はあったが、登山時に雨に振られたのは初めてで、濡れた装備の処理方法に少し難儀した。念のために折りたたみ傘を持ってきていたため、テント内で広げてレインウエアを乗せて乾かすことにした。傘があると足元のスペースを確保しつつ、上にウエアを乗せられるため寝そべっていても邪魔にならなかった。

山小屋の売店やトイレなど、テントの外に用事がある時に傘があるととても便利だなと思った。

テントのフライシートを叩く雨音は止む気配がなく、かといって特にすることもなく、買ってきたビールとお菓子を食べ終えてしまった僕は、気が付いたら眠りに落ちていた。

ライチョウを探しながら燕岳山頂へ

ふと目が覚めて時計を見ると14時を過ぎていた。

しばらくウトウトしながらまどろんでいたが、テントの外から「燕岳山頂に行く途中でライチョウの親子がいた」という話が聞こえてきて、僕は「むくり」と体を起こした。

展望は相変わらずゼロだけど、雨もだいぶ弱まっているようだし、このままゴロゴロしていても面白くない。ライチョウに会えるかどうかは分からないけど、とりあえず燕岳の山頂は踏んでおこうかな・・・そう思ってカメラと水を持って燕山荘のテント場を出発。

Tsubakuro-dake

雨は時々ポツポツとレインウエアに降ってくるのを感じる程度。ただ西側からの風が結構強かった。雲やガスで展望がまったくないのは相変わらずで、あたりはなんだか黄泉の国のような雰囲気。

幻想的といえば幻想的だが・・・。

Tsubakuro-dake

のんびり歩きながらキョロキョロとあたりを見渡しながらライチョウを探す。しかし、それらしい生物は見つからず、そのまま山頂に到着してしまった。展望ゼロで風も強かったため、すぐに引き返すことに。

テント場に戻る途中で、ハイマツ帯のほうに向かって数人が夢中で写真を撮影している場面に遭遇。コマクサを撮っているようにも見えず、いったい何を撮影しているのかなと近づいてみるとライチョウがいた!

Tsubakuro-dake

ライチョウ発見!目の上に赤いラインが入っているからオスかな?

この写真はズーム全開に加えてトリミングして大きく見えるように加工している。もうちょっと近くに来てくれると助かるのだが、ライチョウはそんな僕たちの思いなど知る由もなく、徐々にカメラのズームが届かないところに歩いて行ってしまった。

朝から残念な天気で散々な気分だったが、ライチョウに出会えたことで少し気が紛れた。

Tsubakuro-dake

燕岳にも登ったし、ライチョウにも出会えた。あとは天気が良くなってくれれば最高なのだが周囲は相変わらずガスっていて展望ゼロ。ふたたびテントの中でゴロゴロと時間を潰した。

1時間ほど経った17時前、燕山荘のほうから女性の「わーすごい」といった声が何度か聞こえてきた。もしかしたら天気が好転してきているのか?とテントから顔を出すが、周囲の状況はまったく変わっていない。最初は何を言っているんだ?と思っていたが、その後も盛り上がっている様子だったため、テント場からは見えない景色があるのかもしれないと思い、燕山荘まで行ってみると女性の歓喜の声の理由がわかった。

雨のち晴れ

Tsubakuro-dake

Tsubakuro-dake

燕山荘から見える西側は、強風によってガスや雲がすごい勢いで吹き飛ばされている最中だった。

Tsubakuro-dake

風はガスや雲をどんどん吹き飛ばし、まったく見えなかった燕岳もついに姿を表した。

Tsubakuro-dake

天気の好転を聞きつけた人たちがテント場や山小屋からどんどん集まってきた。

Tsubakuro-dake

悪天候のなか苦労して登ってきた僕の疲れは、厚く覆われていた雲と一緒に風で吹き飛んでいったような気がした。

Tsubakuro-dake

展望のない燕山荘の東側にも人だかりができていたため、行ってみるとブロッケン現象が起きていた。

燕山荘周辺でひとしきり撮影したのちに、ふたたびライチョウを探して燕岳方面に向かってすこし歩いた。

Tsubakuro-dake

するとこんどはライチョウのメスと可愛いヒナがハイマツ帯をのんきに歩いているのを発見!

たださっきのオスと同様にちょっと距離が遠くて写真としてはイマイチ。

Tsubakuro-dake

イルカ岩もなんだか嬉しそう。

Tsubakuro-dake

分厚い雲に覆われていた槍ヶ岳も姿を現した。

Tsubakuro-dake

突如訪れた絶景タイムは夕暮れ時ということもあって、楽しい時間はあっという間だった。

Tsubakuro-dake

Tsubakuro-dake

山の向こうに陽が沈んでいくのを見送ったとは、テントに戻って晩御飯の準備。

尾西の白米をお湯で戻して、無印良品のカレーといういつもの晩御飯。パパッと食べて眠りについた。

燕山荘からのご来光

Tsubakuro-dake

3時半くらいに起床。

外に出てみるとまだ星空が広がっていたが、写真撮影にはちょっと時間が遅すぎたようだ。とりあえずカメラと三脚を持って燕山荘まで移動してご来光撮影の準備に取りかかった。

東側の空は昨日の雲がまだ残っていて、眼下には雲海が広がっていた。

Tsubakuro-dake

テレビ撮影のクルーも昨日から来ていたようで、何かの撮影をしているようだった。

Tsubakuro-dake

そしてご来光。

残念ながら雲の量が多く、太陽が顔を出した瞬間の撮影はできなかった。

Tsubakuro-dake

とはいえ太陽に照らされる周囲の風景は絶景に違いなかった。

膝痛の危険を感じながら下山

Tsubakuro-dake

朝の撮影タイムが終了したあとは朝食を食べ、テントを撤収して下山の準備。

昨日の雨のせいでテントのグランドシートやフライシートはビショビショ・・・。できる限り水を切って乾かしてから片付けた。テント泊用のプレートを山小屋に返却して、7時すこし前に出発した。

僕は下山時に何も考えずにドカドカ歩いてしまうと、途中で膝痛が発生してしまうため、下りはいつも慎重に歩くように心がけている。しかし、どれだけ気をつけていても、終盤で違和感が出てきてしまう。この日も右膝に違和感が出てきて、途中で「痛っ」と感じる瞬間が何度かあった。

サポートタイツは履いているし、トレッキングポールで衝撃を抑えたりもしている。あとできることといえば自分自身の軽量化や、膝のサポーターを利用するくらいだろうか。

膝痛の悩みは尽きない・・・。

 

下山後は有明荘で温泉に入り、旅の汚れと疲れを洗い流した。

そして3連休最終日の中央自動車道の渋滞に巻き込まれ、カーナビに表示されている自宅への到着予想時間はどんどん遅延していった・・・。

-北アルプス 登山
-

Copyright© 1192ch , 2017 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.