北アルプス 登山

重太郎新道を歩いて前穂高岳と奥穂高岳に登り、穂高岳山荘にソロテント泊してきた

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前穂高・奥穂高タイトル

前穂高岳と奥穂高岳を重太郎新道から歩くという計画は、前からあるにはあったが、どうせここを歩くなら3日以上の行程で北穂高岳まで経由して・・・と考えていたため、なかなか実現しなかった。

そこで北穂高岳方面をカットした、前穂高岳と奥穂高岳のみに登り、穂高岳山荘にテント泊したのちに涸沢を経由して下山するという1泊2日のプランを計画してみた。

登山日:2017年9月9日~10日

コースタイム:9月9日

上高地バスターミナル 5:33 → 5:37 無料トイレ 5:40 → 5:44 日本山岳会上高地山岳研究所 5:46 → 5:53 岳沢湿原・岳沢登山口 5:54 → 6:18 7番標識 6:20 → 7:25 岳沢小屋 7:50 → 10:33 紀美子平 11:01 → 11:29 前穂高岳 11:50 → 12:19 紀美子平 12:32 → 14:12 南稜の頭 14:12 → 14:24 穂高岳 14:32 → 15:17 穂高岳山荘

前穂高岳へ向けて出発!

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前日の夜に沢渡の「かすみ沢駐車場」に車を停め、車中泊したのちに翌朝の始発バス(4時40分)で上高地へ移動。登山届、トイレなど準備を整えていざ出発。

穂高・岳沢登山路へ

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今回のコースは重太郎新道で前穂高岳に登り、その後は吊り尾根を歩いて奥穂高岳へ向かうプランになっているため、涸沢や槍ヶ岳などに向かう一般的なルートとは異なる。

したがって河童橋はスルーせず渡る。

河童橋を渡って少し歩いた先に岳沢小屋へ向かう登山口があり、そこから本格的な登山になる。

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上高地から涸沢や槍ヶ岳などに向かう場合、上高地バスターミナルから明神、徳沢、横尾と平坦な道を数時間歩く必要があるが、岳沢小屋へ向かう登山道は上高地から20分程度で始まる。

木の根や石が転がるごくごく一般的な登山道だ。

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岳沢小屋までの道は、歩けば歩くほど見晴らしが良くなっていく。

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岳沢小屋までの登山道は、所々にカウントダウン方式の標識が木に括り付けられていて、あとどのくらい歩けば到着するのかを知ることができるようになっている。

岳沢小屋でトイレ休憩

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2時間もしないうちに岳沢小屋が見えてきた。

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7:25 岳沢小屋到着。

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岳沢小屋から先は、宿泊地の穂高岳山荘までトイレがないため、ここでしっかり休憩しつつトイレも済ませておきたい。岳沢小屋のテラスからは霞沢岳、焼岳、乗鞍岳などを眺めることができる。

なかなか素晴らしい景色ではあるものの、早朝ということもあってベンチに座って体を休ませたとたんに体温が急降下。思わずウィンドブレーカーを羽織ってしまった。

登山の本などではこの岳沢小屋で1泊し、翌日以降に前穂高岳と奥穂高岳を目指すプランを紹介していることが多いようだけど、まだ時刻は午前8時前だからね・・・。先へ進まなければ。

重太郎新道を行く

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トイレ&補給を済ませたあとは、いよいよ本格的な登山が始まる。重太郎新道に入り、まずは最初のピークである前穂高岳へ向かう。

重太郎新道というのは昭和26年に完成した、今田重太郎さんが切り開いた登山道。今田重太郎さんはこの登山道だけではなく、穂高岳山荘の前身である「穂高小屋」も建設したのだとか。

岳沢小屋を出てすぐのところで、北岳の「草すべり」を思わせるお花畑のつづら折りを登っていく。

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長いハシゴを登ったり、これまでとは少し違った山登りになってきた。

カモシカの立場

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カモシカの立場で小休止。

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そろそろ本格的な岩登りが始まるような気がしてきたため、バックパックにぶら下げていたヘルメットを取り外して装着することに。

今回はOMMのClassic32という軽量バックパックにテント泊装備を詰め込んでここまで登ってきた。登山の中盤から後半にかけて岩をよじ登る場面が増えることを想定して、なるべく小さく動きやすいバックパックをということでチョイスした。

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これが大正解で、全身を使って岩をよじ登る場面の多い今回の登山にピッタリだった。

岳沢パノラマで長野県警のヘリコプターと遭遇

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岳沢パノラマに到着。

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岳沢小屋からも見えていた霞沢岳と焼岳の全体像がここまでくるとハッキリとみることができる。

梓川周辺の赤い屋根は上高地かな。

見事な絶景が眼下に広がる。

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しばし景色を堪能していると、長野県警察のヘリコプターが行ったり来たりしながら何かを探している様子だった。

途中で何度もホバリングして下を確認するような動作をしていたため、何らかの情報を受けて登山者の捜索に来ていたのかもしれない。周辺をしばらく捜索したのちに去っていった。

雷鳥広場

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雷鳥広場にはライチョウは発見できなかったがホシガラスがいた。

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森林限界はとうに超えており、登山道も穂高の山らしく岩でゴツゴツした「よじ登る系」が増えてきた。

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霞沢岳、焼岳、上高地を背に黙々と高度を上げていく・・・。

紀美子平到着

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10:33 紀美子平に到着。

ここでしばらく行動食を食べながら休憩したのちに必要最低限のモノだけを持って前穂高岳山頂へ向かった。

前穂高岳山頂へ

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前穂高岳山頂は紀美子平から登り30分、下り20分のコースタイム。

バックパックを紀美子平に置いて山頂を目指すのが一般的で、紀美子平にはバックパックがたくさんデポされていた。

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紀美子平から前穂高岳山頂への道は「道」というよりも「岩」で、「歩く」というよりも「よじ登る」と表現した方がしっくりくる。

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三点支持を意識しながらどんどん登る。

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落石に注意しながら、先行者との距離を保ち、慎重に登り・・・。

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11:29 北穂高岳登頂!

標高3,090m。

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頭上に雲が出てはきたものの展望は抜群。

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大きな岩がゴロゴロ転がる比較的広めな山頂。

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山頂の標識から奥に進むと、穂高連峰からその先の槍ヶ岳まで見渡すことができる。

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絶好のタイムラプス撮影スポットだったが三脚を紀美子平に置いてきてしまったため、残念ながら通常の写真撮影のみになってしまった。

次に来るときは三脚を必ず持っていかねば。

しばし山頂での景色を楽しみ、来た道を慎重に戻り紀美子平に戻った。デポしてあったバックパックを回収して次の目的地である奥穂高岳へ向かう。

吊り尾根を歩いて奥穂高岳へ

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紀美子平から吊り尾根を歩いて奥穂高岳へ向かう。

遠目に見るぶんには楽そうな道に感じていたこのルート、ここまで体力を消耗してきたこともあって、なかなか思うように足が進まなかった。そして僕の体力と持ってきた水の残量に不安が生じてくると同時に、奥穂高岳方面の雲行きが怪しくなってきた。

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涸沢には陽が差していたようだが、全体的に雲が増えてきた印象・・・。

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周囲がガスりだすと活動を活発化させるのが山のアイドルこと「ライチョウ」である。

発見した時にはすでに岩陰へ向けていそいそと歩いている最中で、カメラを向けて撮影できたのはこの1枚のみ。おそらく母鳥とだいぶ成長した子供たちだと思われる。

もっとじっくり見たかったなぁ。

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かなりヘトヘトになりながら最後の登りっぽいところを必死に登り、南陵の頭を超えると・・・

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すぐに奥穂高岳の山頂に!

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14:24 到着!

長かった。

すでに周囲はガスで展望はなかったが、ここまで登ってきた達成感はひとしおだ。

山頂で記念撮影をして休憩なしで穂高岳山荘へ向かった。

穂高岳山荘へ

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山頂から穂高岳山荘へ向けて歩き出したところでジャンダルムがガスの切れ間から姿を現した。

なんともいえない存在感に圧倒されてしまった。

いつかは歩いてみたい場所ではあるが・・・ちょっとの間違いで簡単に死んでしまいそう。果たして挑戦できる日は訪れるのだろうか?

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奥穂高岳から穂高岳山荘はとても近いと勝手に思っていたが、そうでもなかった。先行者のパーティーがロープで確保しながら歩いていたため、そう感じてしまっただけかもしれない。

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しばらく歩いて小屋の前の長めのハシゴを降りきって穂高岳山荘に到着した。

穂高岳山荘は大混雑

15:17 穂高岳山荘に到着。

当初予定していたよりも遅めの到着となってしまったが、僕の体力でも夏山装備であれば1日で上高地から重太郎新道を歩いて穂高岳山荘まで来ることができることが分かった。

テント場の受付をするために小屋の中に入ると、カウンターは宿泊やテント泊の人たちで長蛇の列ができていた。そして受付に「小屋泊は布団1枚に2人で寝てもらう」的な掲示物が・・・。

これはテント泊が優越感に浸れるやつだ!

小屋泊は大変ですね、僕はテントでゆっくり休ませてもらいますよと、受付を済ませてテント場に向かうと・・・。

穂高岳山荘のテント場

あれ!?

張る場所がない・・・。

小屋からヘリポートまでの途中のスペースはすべて埋まっていて、ヘリポートもこのあり様。

残っていたのは大きな階段状になった設営スペースで、寝返りをうったら下の段に転がり落ちてしまうのではないかと思えてくるほどの斜度だった。

トランギアミニを使って湯沸かし

トランギアミニ

テントの前室も当然ながら斜めになっているため、火器類を使うことができない。しかたなく小雨の降る中、テントの外の通路の階段脇でお湯を沸かしてフリーズドライの白米に無印良品のカレーをかけて食べた。

今回は荷物を軽量化するためにガスバーナーではなくアルコールストーブを持ってきた。

ジェットボイルなどと比較するとお湯が沸く時間はだいぶ遅いが、燃料は使い切りだし重量もだいぶ軽くなるしで、風の強い日でなければこれで十分だなということを改めて実感した。

穂高岳山荘のテント場で眠れぬ夜をすごす

INERTIA-O zone

シュラフは夏用のものにSOLのエスケープヴィヴィを被せ、エアマットはシュラフの中に入れて使うKLYMIT INERTIA-O zoneを持ってきた。

しかし恐ろしいほど斜めな地面に設営したテントの中も当然ながら斜め。

この斜度をなんとかすべく、エアマットの下にレインウェアなど敷けそうなものを色々と設置して平地化を進めたが、改善されたのはほんの気持ち程度だった。

左に寝返りをうったら落ちるのでは?という恐怖を全身で感じながら、なんとか眠ろうとするもなかなか眠ることができなかった。しかも夜が更けていくについれ、強風がテントを揺らし、さらには雨がフライシートをたたき続けた。

結局、夜はほとんど眠ることができず、何度も何度も目をつむっては開けて時計をチェックするという作業が明け方まで繰り返された・・・。

続き:嵐の夜を超えて穂高岳山荘から涸沢を経て上高地へ

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