槍ヶ岳は北アルプスの代表的な山で、その直下にある槍ヶ岳山荘は無積雪期のシーズンは大勢の登山者で賑わう。
上高地や新穂高温泉から槍ヶ岳だけを登りに来る人もいれば、表銀座縦走や裏銀座縦走、または穂高方面から大キレットを通っての縦走登山のゴール地点に選ぶ人も多い。
そんな槍ヶ岳山荘のテント場は、一般的な山のテント場とは少し異なる。
▼目次
槍ヶ岳山荘のテント場
写真を見てもらえれば分かる通り、岩場の斜面にテントを張ることができそうな場所を整備してテント場にしていることもあって、テントを張ることができるスペースは少なく場所指定制になっている。
槍ヶ岳山荘でテント泊の申し込みをする際に、テントの種類や大きさなどを告げると、空いている場所から適切な場所をスタッフの方が教えてくれる。テント場には上の写真のように番号が書かれた札が設置されており、受付時に番号を指定される。
混雑が予想される日にテント場への到着が遅れると、テント場として指定されている場所が埋まってしまい、テント泊することができなくなってしまう。(テン場が埋まってしまった場合は小屋に泊まるか殺生ヒュッテまで戻ってテントを張るかのどちらかになる)
利用料金等
- 幕営数:39張
- 幕営料:1人1泊 1,000円
- 予約:不可
- 水:槍ヶ岳山荘受付横にて販売(1リットル 200円)
- 食事:夕食2,000円、朝食1,700円、弁当1,300円(テント受付時に申し込む)
※夕食17:00~、朝食5:00~
トイレについて
- テント場から槍ヶ岳山荘に向かう途中にトイレ小屋あり(洋式)
携帯電話の電波について
小屋内 | 小屋周辺 | |
ドコモ | 〇 | 〇 |
AU | 〇 | 〇 |
ソフトバンク | 〇 | △ |
※上記表は槍ヶ岳山荘公式ページに掲載されていた電波状況
槍ヶ岳山荘のテント場にはこれまで2回宿泊したが、3年前に裏銀座縦走で宿泊した際はソフトバンクユーザーで問題なく4Gが入り(寝るまでHuluを視聴)、昨年の表銀座縦走で宿泊した際は格安SIMのIIJmio(ドコモ系)だったが、こちらも問題なく使うことができた。
槍ヶ岳山荘までのルート
槍ヶ岳山荘までの道のりは幾つも用意されており、時間と実力と相談しながらチョイスする必要がある。
一般的なのは上高地か新穂高温泉から槍ヶ岳だけを目指すルートではないだろうか。それぞれ1泊2日か2泊3日程度で槍の穂先に立つことができると思う。
- 上高地から直行
- 新穂高温泉から直行
- 東鎌尾根(表銀座縦走)
- 西鎌尾根(裏銀座縦走)
北鎌尾根(上級者向け難コース)穂高方面から大キレット経由(上級者向け難コース)
一方、北鎌尾根や大キレット経由は一般登山者向けのコースではないし、命を落とす可能性が高いため避けた方が無難だ。
槍ヶ岳山荘周辺は絶景ポイントが多数
槍ヶ岳は様々な登山コースの通過点になっていることもあり、山小屋の周辺を散歩するだけで色々な絶景を楽しむことができる。
当然ながら山頂は360度の大絶景。
槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳に向かって歩いて左に少し下ると裏銀座の西鎌尾根方面の登山道がよく見える。
幾重にも重なる山々のコントラストがたまらない。
この日は雲が多く日の入りが最後まで見えなかったが、天気が良ければ沈んでいく太陽もばっちり拝むことができる。
槍ヶ岳山荘のテント場を利用した感想
槍ヶ岳山荘のテント場は、表銀座縦走と裏銀座縦走でそれぞれ最終日の宿泊場所として利用した。幸いどちらも悪天候にはならず快適な夜をすごすことができた。
売店は充実しているし、外来者用のトイレも許容範囲内。周囲のロケーションは抜群だし、天気が良ければ思い出に残るテント泊になることは間違いないだろう。
ただ、前述した通りテントを張ることができる場所が限られているため、混雑が予想される日に訪れる場合は早い時間の到着を心がけよう。