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上海環球金融中心(上海ヒルズ)の展望台へ登るために、最寄りの地下鉄駅に移動している途中で、突然若い女性2人に声をかけられた。
「写真撮ってもらえますか?」
写真を撮る
日本語以外理解できない僕だったが、たぶんそんな感じのことを言っていたはず。
なんでこんな場所で記念撮影なんだろう?
・・・と少し不思議に思ったものの、撮って欲しいということなのでとりあえず撮ってあげることにした。カメラを受け取り2、3枚撮影してあげると女性たちが色々と英語で聞いてきた。
「日本人ですか?」「どこから来ましたか?」「私たちは中国の大学生です」「上海に昨日から観光に来ています」 みたいなことを言っているようだった。片方の子は日本語を勉強しているらしく、僕の話す日本語をほんの少し理解していたようだった。
二人ともやたら積極的に話しかけてきて、あそこは行ったか?とか、どこそこの飯はオイシイだのと、英語と日本語でまくしたててくる。
客が誰もいないお茶やに連れ込まれる
女性たちの勢いに押されて次の目的地まで一緒に行こうみたいな話になり、しばらく一緒に歩いて移動することになった。
たまたま道端で会って写真を撮影してあげただけの女子大生二人が何故こんなにもフレンドリーなのかを疑問に思わず、勢いに押されて何となく行動を共にしてしまった。
僕の当初の予定はホテルから南京東路という通りに出て、そのまま真っすぐ進んで地下鉄の南京東路駅に向かうはずだったのだが、妙なテンションの女子大生たちに誘導されて人通りの少ない路地に入って行った。
「ここでお茶を飲みましょう!」みたいなことを言うふたり。
促されるままに入店したお店だったが、客が誰も居ない。客が誰もいないのに店員がやけに多い。あらかじめ手配されていたかのように、するすると個室に案内される僕。
これはちょっとおかしいぞ!とようやく気が付いた僕は「あ、やっぱりいいや・・・バイバイ・・・」と言って逃げるように店を飛び出した。
街中での写真撮ってくださいに注意
帰国後にインターネットで調べて分かったことだが、上海周辺では日本人観光客に高価な中国茶を買わせるために、写真撮影を頼むふりをして近づいて店に誘導するという手口が横行しているようだった。
お茶を買わされるだけならいいけど昏睡強盗などの被害に遭ったら最悪だ。
現地ではこのような手口があるなんて思いもよらなかったが、店に入ったところで鈍感な僕でも「これはちょっとヤバいぞ」ということに気が付いて逃げ出すことができた。
上海に滞在しているあいだに似たような手口で近づいてくる女性たちに2組くらい出会った。僕のような間抜け面したオッサンは格好のターゲットなのだろう。
その後は写真撮影の依頼をことごとく断った。
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