北アルプス 登山

台風襲来!北アルプス縦走登山2日目「薬師峠キャンプ場から雲ノ平を経て三俣山荘へ」

投稿日:

先日からの続き。

台風
台風襲来!北アルプス縦走登山1日目「折立から薬師岳へ」

画像:台風情報 - Yahoo!天気・災害 少し遅めにとった僕の夏休みを狙い撃ちするかのようにやってきた台風19号と20号。 この時期を逃すと次に取れる長期休暇が秋以降になってしまうため、台風が通過す ...

続きを見る

8月23日。

この日は午後から夜にかけて台風20号が本州を通過する予報となっており、少なくとも昼過ぎくらいには目的地へ到着しておきたいところ。

もし朝から天気が大荒れだったら昨日来た道を戻ろうと思っていたけれど、どうやらしばらく荒れそうな気配はなさそうだなと判断して予定通り2日目の目的地である三俣山荘へ向かうことにした。

薬師峠キャンプ場から薬師沢小屋へ

DSCF7981

テントを撤収し午前5時前に薬師峠キャンプ場を出発。

まずは20分ほど歩いて分岐点の太郎平小屋へ移動する。

ここの外トイレをお借りして出発の準備は万端。

DSCF7983

小屋を出てすぐのところに薬師沢へ向かうルートと黒部五郎岳へ向かうルートの分岐にさしかかる。

黒部五郎岳は数年前の裏銀座縦走の際に寄り道して登ったことがあったし、この日の朝は天気は良いものの高所の風がかなり強い予報になっていたため、今回は薬師沢から雲ノ平を経由して三俣山荘へ行くことに決めた。

DSCF7984

気持ちの良い朝。

今夜台風がやってきて天気が荒れに荒れるなんて天気予報を見ていなければ想像するのが難しい気がする。

DSCF7985

薬師沢はその名の通り「沢」である。そしてその沢は山と山の谷間に流れているため、しばらく歩いたところから高度を一気に下げる。

DSCF7986

せっかくここまで登ってきたのにといつも思ってしまうが、そういう地形なのだから仕方がないと自分に言い聞かせて先へ進む。

DSCF7987

しばらく下り続けると沢が見えてくる。

DSCF7990

何度か渡渉点を超えると、綺麗に整備された長い木道が続く。

早朝で人の通りもまったくなく、僕の木道を踏み込む足の音だけが耳に入ってくる。

DSCF7993

周囲のクマザサは朝露に濡れキラキラと輝いていた。

静かな朝。僕だけの時間。

台風さえ来なければ・・・。

DSCF7994

エメラルドグリーンに透き通った薬師沢が見えてきた。

ここまでくれば小屋はもうすぐ。

薬師沢小屋で休憩

DSCF8001

薬師沢小屋に到着。

小屋でコカ・コーラを買って休憩。

ここまでずっと歩いてきて温まっていた体が立ち止まった瞬間からどんどん下がっていった。

コーラを飲んでトイレを済ませて出発。

薬師沢は増水時かなりヤバいことになるっぽい

DSCF7996

薬師沢小屋を出発。

まずは結構怖い吊り橋を渡って沢の対岸に移動する。

吊り橋を渡り切ったところで沢沿いに下りる「平常時ルート」と岩場を進む「増水時ルート」の分岐が目に入る。明日以降は確実に増水するだろうけど、今朝はまだ平常時。

平常時ルートを通ることにした。

DSCF7999

沢沿いの流れはまだ穏やか。

DSCF8004

薬師沢小屋を振り返る。

小屋の建っている場所が場所だけに、もし悪天候のために薬師沢小屋で停滞した場合は沢の音が気になって眠れないような気がする・・・。

DSCF8005

再び進行方向へ。

小さな滝の上にかけられた橋を右から入って左に渡っていく。写真を見ればわかる通り、水量の少ない小さな滝で橋を渡っている時も水しぶきが大量に飛んでくるようなことはなかった。

しかし。

たまたまYoutubeで衝撃的な映像を見つけたのでここに掲載しておきたいと思う。

この小さな滝が増水時にどのように変貌するかぜひ再生してみて欲しい。

上の動画で渡渉している方は薬師沢小屋に向かおうとしているところで、僕とは進行方向が逆。動画の前に掲載した滝の写真と比較してもらうと凄まじさが分かると思う。

日本最後の秘境「雲ノ平」へ

DSCF8007

さてそんな滝を通り過ぎた所に小さな分岐点を示すプレートが。

台風が接近していなければ、高天原で温泉に入ってのんびり山歩きをしても良かったんだけど・・・残念ながら今回の旅は時間と悪天候との闘い。僕は少なくとも15時くらいまでには三俣山荘に到着しなければならない。

「雲の平 急坂ガンバレ!増水・浮石に注意してね。」と書かれている通り、ここから先は1時間30分ほど樹林帯の急な斜面をひたすら登る・・・。

DSCF8008

登っても登ってもこない森林限界に近づいてくる僕の限界。

とても辛く苦しい区間だった。

DSCF8010

そしてようやく森林限界を超えて景色の広がる木道ゾーンに辿り着いた。

ここから雲ノ平山荘まで多少のアップダウンはあるものの、ここまでの急登を考えれば大したことはない。

DSCF8014

綿毛が白くなったチングルマ。

DSCF8016

誰もいない雲ノ平。

風は多少強め。

周囲には名だたる山々が連なり、見渡す限りの大絶景。

DSCF8019

そしてしばらく歩くと雲ノ平山荘が見えてきた。

雲ノ平山荘で休憩

DSCF8021

憧れの雲ノ平山荘。

登山を始めてからずっと来たいと思っていた山小屋。

雲ノ平山荘に到着した段階で雨が降ってきたらここに泊まるつもりだったけど、まだしばらく天気が持ちそうだったので中で少しだけ休憩させてもらうことに。

DSCF8025

雲ノ平山荘の中はこんな感じ。

とても綺麗な山小屋だった。

DSCF8027

窓の外の眺めも抜群。

DSCF8030

食堂にはスタッフの方が選曲していると思われる音楽が流れていた。

食事メニューがすごく気になったけど、天気がいつ崩れるか分からないため、購入したジュースを飲んで少し休憩したのちに出発することにした。

とてもお洒落で落ち着いた雰囲気の雲ノ平山荘はテント泊ではなく小屋泊で訪れたいなと思った。

宿泊予定地の三俣山荘へ

DSCF8033

宿泊したい気持ちをぐっとこらえて三俣山荘へ向けて出発。

DSCF8022

写真では伝わらないけど雲が右から左へ凄い勢いで移動していた。おそらく上空はかなりの風が吹いていたのだと思う。

DSCF8056

雲ノ平山荘からしばらく歩くと雲ノ平キャンプ場分岐にさしかかる。

ここのテント場はトイレはあるものの、テント泊の受付や売店での買い物のために片道20分程度の移動が必要になるため結構面倒な印象。

今夜台風がやってくるというのに幕営している登山者がちらほらいてビックリ。

ライチョウの家族に遭遇!

DSCF8041

雲ノ平キャンプ場分岐から少し歩いたところで足元にモゾモゾ動く物体に気付く。

目を向けるとライチョウファミリーがお散歩中だった。

DSCF8046

僕の目でカウントした限り親鳥を含めて7羽はいたと思う。

こんなに沢山のライチョウを同時に見たのは初めてだった。

DSCF8043

だいぶ成長してきているけど幼さがまだ残っている。

カメラを向けて写真を撮りまくろうがお構いなし。しばらく木道付近をウロウロ散策したのちにハイマツの奥に消えていった。

ピークハントは諦めて三俣山荘へ直行

DSCF8059

時刻は午前11時前。

祖父岳や鷲羽岳を経由しても三俣山荘に到着する時間はそれほど遅くなることはなさそうだったけど、すでに結構疲れていたことと、天気の良いうちに小屋に到着しておきたいと考えて、黒部源流の渡渉点まで下って三俣山荘へ登り返すコースを選択した。

DSCF8067

しばらく歩いたところにチングルマの群生地があった。その向こうには槍ヶ岳がよく見える。

なかなかの群生地だから次は白い花を咲かせている時に訪れたい。

DSCF8071

三俣山荘が見えてきた。

カメラのズームを目一杯効かせてあたかも近いように撮影したのは、現実を見たくない僕の願望の表れ。

DSCF8073

実際はこう!

いったん黒部源流の沢沿いまで下降し、三俣山荘へ登り返さなければならない。

ただこの登り返しは少し前に裏銀座を歩いた際に経験済み。知っているということは覚悟ができること。

DSCF8074

しかし隣の鷲羽岳を見ると前回と同様に「やっぱり登っておけば良かったなあ」と後悔の念が・・・。

とはいえここまで来てしまったら選ばなかった選択肢に思いを馳せても仕方がない。

下って下って登るしかない。

DSCF8077

そして黒部源流。

もしこの日、雲ノ平山荘に泊まっていたら台風一過で増水した黒部源流の渡渉は難しかったと思う。今はまだ沢も増水していないため、ロープを握りながら岩の上をひょいひょいと軽快なステップで渡り切った。

DSCF8079

そして黒部源流水源地標。

ここまで来ればあとひと息。

三俣山荘へ向けて登り返す。

三俣山荘に到着

黒部源流の渡渉点から登りに登って三俣山荘が見えてきた。

鷲羽岳から三俣山荘に向かう場合は小屋の正面に到着するが、黒部源流からの場合は裏手のテント場に出てそこから小屋の正面口に向かって少し歩かなければならない。

この日は台風20号が夕方から夜にかけて通過する予報になっており、まさかテント場にテントを設営している人はいないだろうと思っていたが、到着した段階で幾つかテントが設営されていて驚いた。

「もしかしてハイマツを風よけにできる場所なら何とかなる?」と思ってしまい、良さげな場所にバックパックを置いてテント泊の受付をしに三俣山荘へ向かうが・・・。

DSCF8081

ガラス窓すべてに台風対策が施された三俣山荘を見て「予定通り小屋泊にしておくべきだと」と我に返る。

1泊2食付で1万円。

安全な建物の中で安眠できると思えば安いものだ。

DSCF8082

小屋泊の受付を済ませ、テント場に置いてきたバックパックを回収するなど、諸々のやることを済ませていると、到着時にはまだ晴れ間が見えていた空がどんよりとした雲で覆われていた。

DSCF8084

部屋はこんな感じ。

IMG_5905

台風が接近中で大荒れの天気予報ということもあって、三俣山荘はとても空いていた。山小屋は混雑すると1枚の布団に2人で寝ることもあるらしい(テント泊メインなので聞いた話)が、今回は1人1枚の布団で普通に眠ることができるとのことだった。

展望食堂で昼ごはん

DSCF8085

荷物を客室脇に置いて、展望食堂に移動して昼ごはんを食べる。

三俣山荘自慢の展望食堂も台風が接近中ということで何も見えない。

DSCF6168

普段はこのように槍ヶ岳方面がよく見える。

DSCF8087

ラーメンとビールでここまでの疲れを癒す。

IMG_5904

食後はビールを追加購入し、1階の談話室で黒部の山賊を読んだ。

created by Rinker
¥1,296 (2018/11/14 22:24:34時点 Amazon調べ-詳細)

登山の経験を積んでから読み直すと新しい発見があって面白い。他にも三俣山荘に関する書籍や写真集など面白い書籍が置いてあったので午後のひと時を楽しくすごすことができた。

晩御飯は名物ジビエシチュー

IMG_5906

晩御飯は夕方5時から。

三俣山荘名物のジビエシチューを頂く。

前回の裏銀座縦走の時にも食べたけど、スパイスが効いていてとても美味しかった。

食事の時間が終わっても外の天気はそれほど荒れた様子もなく、ポツリポツリと雨が少し降っているくらいで台風が接近してきているような雰囲気は感じられなかった。

IMG_5908

晩御飯の片付けが終わると展望食堂は夜喫茶として開放される。

テーブルにはアルコールランプが置かれ、スクリーンには写真のスライドショーが流れる。落ち着いた音楽とゆらゆらと揺れるアルコールランプの炎が心地よい。

ビールを飲みながら今日1日のことを思い返す。

就寝

19時過ぎ。

ビールを飲み終えたところで布団に入って眠ることにした。

翌日以降は天気が安定しない予報だったため、状況を見ながら計画を立てることにした。寝ている間に台風が通り過ぎて爽やかな朝が来てくれるといいんだけど・・・みたいなことを考えながら目を閉じた。

 

おまけ

折立から三俣山荘までの動画を作ったのでYoutubeをチェック!



-北アルプス 登山
-

Copyright© 1192ch , 2018 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.