ゴールデンウィークの休みを利用して北アルプスの蝶ヶ岳に登ってきた。
先日の燕岳に続いて残雪期のテント泊登山。

三股駐車場を出発
土曜日の夜に山友達をピックアップして、蝶ヶ岳の登山口である三股の駐車場に到着したのが深夜頃。
車内で仮眠をとった僕たちは、準備を済ませて6時くらいに駐車場を出発した。
駐車場から登山口まで少し歩き、登山届を提出して出発。
しばらくは緩やかな沢沿いを歩いていく。
少し歩いた先にある吊り橋を渡ると登山道らしいトレイルに突入する。
ゴジラみたいな木
さらに歩いていくと恐竜のような形をした木が現れる。
「ゴジラみたいな木」という看板が立っているが、どう見てもティラノサウルス。
決して正面から見たり裏側に回ってはいけない。
残雪が目立ちだす
高度を上げていくと所々に残雪が見られるようになってきた。
まだまだ大丈夫だろうと思って歩いていたが、休憩ポイントのまめうち平の少し先くらいに少し急な斜面が現れたので斜面の手前の平坦な場所でアイゼンを装着した。
雪の急斜面
今回のルートは身の危険を感じるほど危険な箇所はなかったが、写真のように斜面を横にトラバースしていく所などでは、足を滑らせて滑落しないように注意して歩いた。
終盤の急登はなかなかの斜度だったが、雪が柔らかくステップもついていたため、登るのにそれほど苦労しなかった。
今年に入って雪の斜面を何度か経験していたからかもしれない。
最後の登り。
この先は緩やかな登山道で、蝶ヶ岳ヒュッテが徐々に見えてくる。
蝶ヶ岳ヒュッテに到着
蝶ヶ岳ヒュッテのテント場に到着した。
テント場利用は1人700円(トイレ代込み)。
すでに大勢の登山者が訪れており、地面が露出している設営しやすそうな場所はすでに埋まっていた。
雪の上にテントを張るのはちょっとなあ・・・と思ったが、風よけのない吹きっ晒しの地面に張るよりも、ハイマツのそばのほうが風避けになってくれそうだし安心だろうと考え、比較的平らなところにテントを設営した。
テントを設営したところで穂高連峰と槍ヶ岳がのぞめる絶景スポットに移動した。
大迫力!穂高・槍の展望台!
この場所は雑誌などで何度か目にして知っていたが、本で見るのと実際に見るのではスケール感がまるで違う。
左から前穂高岳、奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳。
そしてカール状にくぼんでいるところが涸沢カール。涸沢のテント場はここからは見えなかったけが、きっと多くの登山客で賑わっていたはずだ。
穂高の展望台とはよく言ったものだと思う。
素晴らしい景色だった。
蝶ヶ岳に登頂!
蝶ヶ岳の山頂はテント場から徒歩数分。
あまりに近すぎて登頂の喜び的なものは感じられないが、初めての蝶ヶ岳だから一応来ておかないとね・・・。
今回僕たちは三股駐車場から登ってきたが、蝶ヶ岳は上高地側から登ることもできる。
脚に自信があれば三股駐車場から常念岳を経由して蝶ヶ岳まで来ることもできる。
天候悪化
天気が崩れるのは翌日の昼くらいから・・・という天気予報は外れてしまった。
僕たちが到着した昼過ぎには既にたくさんの雲が空に広がっていて、夕方にさしかかる頃には空全体が雲に覆われてしまった。
そして風も少しずつ強くなってきた。
就寝
テント場周辺はすっかりガスに覆われてしまったが、時折ガスの切れ間から安曇野の夜景が見えた。もっと暗くなってから撮影したかったが天候が崩れてきたのでテントに戻った。
晩御飯を食べ、特にすることもなくなり20時くらいにシュラフに入った。
テントを揺らす風はどんどん強くなり、パラパラとフライシートを叩く雨音もしだいに強くなってきた。なかなかの強風だったが、テント場での悪天候はこれまでの登山でだいぶ慣れてきたようで、スマホの音楽を聴きながらすんなり眠ることができた。
起床
朝4時前に目が覚めた。
テントを揺らす強風はまったく弱まっておらず、空は薄暗いグレーのままだった。この天気ではご来光もあったものではないなと思い、改めて眠ろうとしたが完全に目が覚めてしまった。
しかたなく朝食を食べ、コーヒーを飲み、テント内の片付けを始めた。
下山
風雨が弱まったタイミングを見計らって、テントを撤収した。
自分のテントを片付けたあとは、仲間のテントの撤収を手伝い出発した。
下山の途中で滑落した男性が救助されている場面に遭遇した。
通りがかりの経験豊富そうな方が滑落した男性の応急処置を行い、滑落した男性の奥さんがレスキューを依頼していた。幸いこの男性は数カ所の打撲で済んでいたようで、命に別条はないようだった。
その後しばらく進んだところで、遠くからヘリコプターの音が聞こえてきた。
無事に救助されたようで安心した。
下山後は「ほりでーゆ~四季の郷」で温泉に入り、レストラン四季の郷で昼食をいただいた。あまり天気に恵まれた山行だったとは言えないが、蝶ヶ岳から見える穂高連峰と槍ヶ岳などの絶景は格別だった。
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