北アルプスの燕岳で見た雨のち晴れの絶景

北アルプス 登山

仕事を終えた僕は帰宅後に用意していた荷物を持って家を出発した。

目的地は中房温泉。

安曇野市営 第1駐車場に車を停めてシートを倒して仮眠した。

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出発

翌朝4時に起床して出発の準備をはじめた。

1日目の天気は雨の予報だったが、雲の切れ間から時折青空が見えたので、もしかしたら晴れるかも・・・という期待が高まった。

中房温泉

第1駐車場から少し歩いた先の中房温泉登山口には登山届を提出するための立派な小屋ができていた。今回はギリギリまで行くかどうか迷っていてネットからの登山届提出をしていなかったので、登山口で所定の用紙に記入して提出した。

準備を整えていよいよ出発。

約半年ぶりの登山、そして悪天候の予報。さらに今回は新しく購入したニコンD750というフルサイズの一眼レフカメラを持ってきたことによる重量増など、出発前から不安要素が盛りだくさんだった。

久しぶりに背負うバルトロ65の重量はなかなかのもので、序盤から苦しい展開が続いた。無理をしてペースを上げても後半辛いだけなので、登山道の途中に設置してある休憩用のベンチで休憩をとりながらゆっくり歩いた。

しばらく歩いているとポツリポツリと帽子に雨粒が当たるようになってきた。徐々に雨足が強まってきたので、首にぶら下げていたカメラをバックパックに収納し、レインカバーを被せた。

合戦小屋で本降りに

合戦小屋に到着したところで雨は本降りに。

合戦小屋の前に設営されているテントの中でしばらく休憩していたが、雨が弱まる気配がなかったので、レインウエアを着込んで燕山荘に向かうことにした。

雨足は弱まったり強まったりで一進一退。風がそれほど強くなかったのが救いだった。

「ここまで来たら行くしかない」自分に言い聞かせながら1歩1歩進んでいった。

燕山荘のテント場にオニドーム1を設営

そして歩くこと約5時間、午前10時前に燕山荘に到着。

テント場の申し込みをしてテントを設営した。

テント設営後は燕山荘の喫茶室で生ビールとモツ煮を注文した。

喫茶室の窓の外は真っ白で何も見えない。僕は目の前の生ビールとモツ煮だけに意識を集中させて美味しくいただくことにした。

11時から食事メニューがスタートするということだったので、時間まで喫茶室で待とうか悩んだが、ビールとモツ煮で十分満足できたので、小屋の売店で缶ビールとポテトチップスを購入してテントに戻った。

これまで僕は下山中に雨に振られた経験はあったが、登っている時に雨に振られたのは初めてだったので、濡れた装備の処理方法に困った。

雨が降ることは想定していたので、携帯していた折りたたみ傘をテントの中で広げてレインウエアを乗せて乾かすことにした。傘があると足元のスペースを確保しつつ、上にウエアを乗せられるため寝そべっていても邪魔にならない。

また、傘があればテントの外に出る時にわざわざレインウエアを着る必要がなくなるので、手間が省けて便利だなと思った。

テントのフライシートを叩く雨音は止む気配がない。

買ってきたビールとお菓子を食べ終えてしまった僕はいつの間にか眠っていた。

ライチョウを探しながら燕岳山頂へ

目を覚まして時計を見てみると14時を過ぎていた。

しばらくウトウトしながらまどろんでいたが、テントの外から「燕岳山頂に行く途中でライチョウの親子がいた」という話が聞こえてきたので僕は体を起こした。

テントの中から外を見てみると展望は相変わらずだが雨足は弱くなっているようだった。

このままゴロゴロしていても面白くないし、もしかしたらライチョウの親子に出会えるかもしれない。せっかくここまで来たのだから燕岳の山頂は踏んでおこうかな・・・そう思ってカメラと水を持って燕山荘のテント場を出発した。

ガスで何も見えない

雨は時々ポツポツとレインウエアに降ってくるのを感じる程度。

ただ西側からの風が結構強かった。雲やガスで展望がまったくないのは相変わらずで、あたりはなんだか黄泉の国のような雰囲気。

幻想的といえば幻想的だが・・・。

燕岳の山頂に到着

燕岳

のんびり歩きながらキョロキョロとあたりを見渡しながらライチョウを探す。

しかし、それらしい生物は見つからず、そのまま山頂に到着してしまった。展望ゼロで風も強かったため、すぐに引き返すことに。

ライチョウに遭遇!

ハイマツ帯のほうに向かって数人が写真を撮影している人たちがいて、何を撮影しているんだろう?と思って近づいてみるとライチョウだった。

ライチョウ発見!目の上に赤いラインが入っているからオスかな?

もう少し近くで撮りたかったが、そんな僕の気持ちがライチョウに届くはずもなく、カメラのズームが届かないところに歩いて行ってしまった。

朝から残念な天気で散々な気分だったが、ライチョウに出会えたことで少し気が紛れた。

テントに戻ってふて寝

燕岳にも登ったし、ライチョウにも出会えた。あとは天気が良くなってくれれば最高なのだが周囲は相変わらずガスっていて展望ゼロ。

ふたたびテントの中でゴロゴロと時間を潰した。

オニドーム1

そうそう。

今回は購入したばかりのライペンのオニドーム1のデビュー戦。

オニドーム1

軽量で広い前室が売りのテントだが、思っていたよりも前室は広くなかった。

ただ室内は想定していた以上の広さで非常に快適。設営も簡単で風にも強そうだから今後はこのテントをメインで使っていくことになりそう。

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雨のち晴れの燕岳

1時間ほど経った17時前、燕山荘のほうから女性の「わーすごい」といった声が聞こえてきた。

もしかして晴れてきた?

テントから顔を出してみるが周囲の状況はまったく変わっていない。その後も燕山荘周辺で盛り上がっている様子だったので、テントから出て燕山荘まで行ってみると「わーすごい」の理由が分かった。

テント場を含めた中房温泉側は、まだガスっていたが反対側は西から吹き付ける強風によって雲とガスがすごい勢いで吹き飛ばされていた。

分厚い雲の切れ間から陽の光が差し込んできた。

そしてガスで見えなかった燕岳もついに姿を表した。

燕山荘の前には天気の好転を聞きつけた人たちがテント場や山小屋からどんどん集まってきた。

悪天候のなか苦労して登ってきた僕の疲れは、厚く覆われていた雲と一緒に風で吹き飛んでいったような気がした。

展望のない燕山荘の東側にも人だかりができていたため、行ってみるとブロッケン現象が起きていた。

ライチョウの親子

燕山荘周辺でひとしきり撮影したのちに、ふたたびライチョウを探して燕岳方面に向かってすこし歩いた。

するとこんどはライチョウのメスと可愛いヒナがハイマツ帯をのんきに歩いているのを発見!

ただ近くまで寄れるズームレンズを持っていないので写真はこれが限界。

楽しい時間はあっという間

突如訪れた絶景タイム。

あっという間に日没の時間を迎えてしまった。

雨に打たれながら燕山荘に到着した時はこんな景色を見られるとは思っていなかった。

陽が沈んだあとはテントに戻って晩御飯の準備。

尾西の白米をお湯で戻して無印良品のカレーといういつもの晩御飯。

パパッと食べて眠りについた。

燕山荘からのご来光

3時半くらいに起床。

とりあえずカメラと三脚を持って燕山荘まで移動してご来光撮影の準備に取りかかった。

前日雨が降っていたこともあり眼下には見事な雲海が広がっていた。

日の出の時間が近づいてきた。

そしてご来光。

残念ながら雲が多くて丸い太陽の写真は撮影できなかった。

とはいえ太陽に照らされる周囲の風景は絶景だった。

朝日に照らされた槍ヶ岳。

そして燕岳。

素晴らしい朝を迎えることができて登山者の人たちはみんな笑顔。

雨の中登ってきた甲斐がありましたね。

膝痛の危険を感じながら下山

朝のご来光タイムのあとは朝食を食べてテントを撤収して下山の準備。

昨日の雨のせいでテントのグランドシートやフライシートはビショビショ。できる限り水を切って乾かしてから片づけた。

テント泊用のプレートを山小屋に返却して、7時少し前に出発した。

僕は下山時に何も考えずにドカドカ歩いてしまうと、途中で膝痛が発生してしまうので下りはいつも慎重に歩くように心がけている。しかし、どれだけ気をつけていても終盤で違和感が出てきてしまう。

この日も右膝に違和感が出てきて、途中で「痛っ」と感じる瞬間が何度かあった。

サポートタイツは履いているし、トレッキングポールで足への衝撃を抑えたりもしている。あとできることといえば自分自身の軽量化や、膝のサポーターを利用するくらいだろうか。

膝痛の悩みは尽きない。

そんなこんなで膝の痛みを誤魔化しつつ中房温泉まで下りてきた。

下山後は車で有明荘まで移動して温泉に入って旅の汚れと疲れを洗い流した。

そして帰りは無事に中央自動車道の渋滞に巻き込まれ、到着予定時間からだいぶ遅れて自宅に到着した。

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