10月8日の日曜日に安達太良山に登ってきた。
安達太良山は、福島県中部にある活火山で、日本百名山・新日本百名山・花の百名山・うつくしま百名山に選定されている、標高1,728m(最高峰 箕輪山)の比較的低めの山。
あだたら高原スキー場からロープウェイが運行されていて、山頂手前の薬師岳まで殆ど歩かずに行くことができることから、普段登山をやらない観光客も大勢訪れる。
薬師山頂駅から安達太良山の山頂まではコースタイムで1時間15分。
ロープウェイの料金は大人片道1,000円・往復1,700円で、紅葉の時期は特定の日のみ7:30から運行している。
今回は夜中の2時半くらいに自宅を出発。首都高速道路から東北自動車道に入り、二本松ICで降りてから20分ほど車を走らせ、朝6時半頃に到着。
駐車場はすでにかなりの車が停まっていた。
ロープウェイを使わず歩いて安達太良山の山頂へ
レストハウスで水を買って出発しようと登山口へ歩いていくと、ロープウェイの運航開始を待つ列ができていた。
ゲレンデ?を歩いて登る
少し歩くと薬師岳へ向かう道と、くろがね小屋へ向かう道の分岐にさしかかる。今回は時計回りに歩くので薬師山方面へ進む。
序盤はスキーのゲレンデと思われる斜面を登っていく。前日雨が降ったようで地面がぬかるんでいた。
その後は登山道に入り、ぬかるんだ道をじわじわと登っていくと徐々に景色が開けてくる。
山頂駅付近に到着
ロープウェイの山頂駅付近に到着。
どうやら運行を開始したロープウェイが登山者を運び続けているようで、山頂駅付近は混雑していた。
ここからは安達太良山の山頂がよく見える。
安達太良山は別名「乳首山」と呼ばれているようで、なぜそんな呼び名がついているのかというと、山頂に乳首のような突起があるからなのだとか。
確かに言われてみればそんな気がする・・・。
「この上の空がほんとの空です(高村 光太郎 「智恵子抄」)」
乳首を背景にパシャリ。
渋滞する登山道を歩いて山頂へ
ここから安達太良山の山頂まで1時間15分ほど。
緩やかな木道が続いていたので足早に進みたかったが、狭い通路は登山者で渋滞していた。歩いているうちに登山道が少しずつ広くなってきて、休憩する人や立ち止まる人などで渋滞が緩和されていった。
木道が終わり、さらに登っていくと景色が開けてくる。
木々の紅葉がとても綺麗で眺めも最高。
いちいち足を止めて写真を撮ってしまうが、雲が少しずつ上昇してきていたので先を急いだ。
乳首山頂が見えてきた。
安達太良山に到着!
遠くから見えた突起は山頂の岩。
この岩の上が安達太良山の山頂。
安達太良山の山頂に到着
標高1,700m。
安達太良山の山頂に到着!
下からもくもくと湧き上がってくる雲との競争に勝利した。
安達太良山は標高が1,700mと、それほど高い山ではないのに山頂から見える景色がすごい。
いつまででも見ていられる。
山頂から見た沼ノ平と鉄山方面。
ここから向こうまで歩いて爆裂火口を見に行く。
沼ノ平で爆裂火口を見て、くろがね小屋方面へ下山
沼ノ平に向かう。
少し歩いたところで山頂を振り返ってみると、湧き上がってきた雲が空を覆い始めていた。
沼ノ平の爆裂火口
火山の噴火により地面がえぐれたような形状になっている部分を「爆裂火口」と呼ぶらしい。八ヶ岳の硫黄岳の山頂脇にも火山の噴火によってできた爆裂火口があるが、どちらもすごい迫力だ。
安達太良山は有史以降2回ほど噴火している活火山で、1997年には沼ノ平火口内にて火山ガスによる死亡事故(死者4名)が発生している。
周囲には柵などがないので、ガスって見通しが悪い時などは近づかないように注意する必要がありそうだ。
鉄山の近くまで移動
当初は沼ノ平から鉄山に登って、くろがね小屋方面に下山予定だったが、あまり体調が良くなかったので、牛ノ背分岐から鉄山の近くまで行ってみることにした。
行けそうであれば登って、無理そうなら途中で戻る・・・みたいな感じ。
鉄山の山頂は牛ノ背から35分のコースタイム。
時間的にもここから見える道のり的にも問題ないレベルだったのだが、体調と気分が乗らなかったので今回は近くまで来たところで引き返すことにした。
鉄山の山肌は紅葉してとても綺麗だった。
カラフルでとても綺麗。
下山開始
朝から僕たち登山者を追いかけてきた雲がついに安達太良山周辺を包み込んでしまった。
こうなってしまっては滞在している理由がないので、牛ノ背分岐まで戻り、くろがね小屋を経由で下山する。
なだらかな道を下っていくと峰ノ辻の分岐に到着する。
くろがね小屋へ行く人は直進、そのまま下山する人は右へ進む。僕はトイレに立ち寄りたかったので小屋方面に進んだ。
くろがね小屋に続く道は、カラフルに紅葉した木々を眺めながら歩くことができるので歩いていて楽しい。
くろがね小屋に到着
トイレを利用するために小屋まで来たが、用を足す必要がなさそうだったので、立ち寄らずに先へ進んだ。
標高が下がるにつれて遠くにあった木々の紅葉が眼前に迫ってきた。
最後の最後まで楽しませてくれる。
くろがね小屋を振り返ると、山頂からガスが下りてきていた。
丁度よいタイミングで下りてきたのかもしれない。
その後も周囲の木々の色付き具合を確かめながらのんびりと歩いて・・・
登山口まで戻ってきた。
朝に出発した時はただの広場だと思っていた場所は駐車場だったらしく、車がびっしりと停まっていた。
車の中で帰り支度をして出発。
駐車場から出てみると駐車場に車を停めたい人たちの行列が反対車線にできていた・・・。
- 高速道路のICから近い
- ロープウェイで簡単に標高を稼げる
- 紅葉が見事
これだけお手軽な要素が整っていて、かつ紅葉が綺麗ということであれば、そりゃあ観光客で賑わうよなあと納得。
まとめ
雑誌で安達太良山の紅葉写真を見て以来ずっと気になっていた。
ちょうど天気が良さそうな連休があり、そして紅葉の見ごろを迎えたという情報を得たので安達太良山行を即決。
福島県周辺の山は結構遠いイメージがあったが、実際に東北自動車道を走ってみると、北アルプスに行くのと時間も労力もそれほど変わらないなということが分かった。
来年以降も日帰り登山圏内として計画・実行していきたいと思う。
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