先日残雪期まで使えるセミワンタッチアイゼン対応の登山靴と12本刃アイゼンを購入して雲竜渓谷を歩いてきた。

アイゼンを装着して歩く雪道は楽しく、次はちゃんとした山にも登りたいという気持ちが高まった。
初心者でも日帰りで登れそうな山はどこかにないだろうか?とインターネットで調べてみたところ、北八ヶ岳の蓼科山がコースタイムが短めで山頂からの眺めも良さそうだったので登ってみることにした。
2015年最初の山であり登山3年目にして初めての雪山登山。今回の登山のためにピッケルとサーモス山専ボトルを新たに購入した。
女の神茶屋前の蓼科山登山口駐車場
中央道の諏訪南ICで下りてしばらく走った先の女神の茶屋前の蓼科山登山口駐車場が今回のスタート地点。
駐車場に到着した段階ですでに2台の車が停まっており、すでに出発しているようだった。
準備が整いスタートしたのが8:40くらい。
登山にしては遅めのスタートになるが、山頂付近の強風が昼過ぎくらいから収まるという天気予報の情報を考慮しての時間設定。
登山口から既に雪道であったため、最初からアイゼンを装着してのスタート。
出発
最近降った雪ではなさそうだが、誰も足を踏み入れていない雪面は陽の光が反射してキラキラと輝いていた。
すでに先行者がいるためトレースはばっちり。
これなら道迷いの心配は無さそうだ。というかこのルートはほぼ直登なんで迷いようがない。少し遅めの時間ではあったが、地面の雪はまだ締まった感じ。
アイゼンで踏み込むたびにサクッサクッと気持ちのよい足音が耳に入ってくる。静まり返った樹林帯には僕の呼吸音と足音しか聞こえてこない。
雪の急登を行く
気持ちのよい樹林帯歩きはすぐに終わり、傾斜がキツくなってくる。
駐車場に車を停めた際に確認した気温はマイナス6度くらいだったが、急な斜面を登りだした途端に体温が一気にあがり、体から汗が噴き出してきた。
途中で2名の登山者とすれ違った。
「いやあ傾斜がキツくて登るのが大変ですね」なんて声をかけたら「そうですか?でも雪がある今のような季節のほうが登りやすいんですよ」と返された。
そういうものなのか・・・とその時は思ったが、帰宅後にネットで検索した無積雪期の蓼科山の登山道を見て「確かにそうかもしれない」と思った。
歩いている時間よりも休憩している時間の方が長いのではないかと思われるスローペースで少しずつ標高を上げて森林限界の手前までやってきた。
スキー場の上級者コース(よりも急斜面に感じた)のような斜面を慣れないキックステップで登って行く。このあたりの写真が1枚も無いのは、そんなことをしている余裕がまったくなかったから。
森林限界
もう間もなく森林限界。
あとひと頑張り!
振り向けばこの景色。
ビューティフル!
森林限界の先は若干の風は吹いていたものの、歩行が困難になるような強風ではなかった。ただ気温はそれなりに寒く、マイナス10度弱くらい。
ズルズル出てきた鼻水は寒さのせいなのか花粉のせいなのか・・・。
蓼科山登頂!
山頂へ。
蓼科山に登頂!
三角点。
中央の鳥居は蓼科神社の奥社。
無事に登頂したので昼食を食べる場所を探した。
蓼科山頂ヒュッテの僅かに出ている建物の裏手が良い感じに風除けになったので、そこに座ってカップヌードルを食べることにした。
サーモス山専ボトルはなかなかの保温力だった。
早朝に自宅で沸騰させたお湯を入れて持ってきたが、そのままカップヌードルに注いでもちゃんと3分後に食べられる状態になった。
グローブをしたままだと箸が持ちづらかったため、素手でも大丈夫かなと思って手袋を外してみたが、あっという間に手が痛冷たくなってきたので慌ててグローブを装着した。
エビの尻尾
標識の凍り方が凄い。
どうやらこういう状態をエビの尻尾と言うらしい。言わんとしていることはなんとなくわかる。
蓼科山頂ヒュッテ
山荘は雪に埋もれて冬期休業中。
小屋の前のこれは木!?
地面をよく見ると、雪面が変わった凍り方をしている。何かの植物のようにも見えるし、は虫類のウロコのようにも見える。
面白い。
下山
腹も満たされたし山頂からの景色も楽しんだし、あとは来た道を戻るのみ。
登りは苦労したけど下りはきっと余裕だろう・・・と思っていたらアイゼンの裏に落としても落としても雪が付着して、とても歩きづらかった。
別のサーモスに入れてきたコーヒーは往路ですべて飲み干してしまい、山専ボトルのお湯はもう使わないだろうと山頂で捨ててしまったため、下山中に喉がカラカラになってしまった。
駐車場周辺に自動販売機はなさそう。
僕は急いで帰り支度をして、道路脇に自動販売機がないか注意しながら車を走らせた。しばらく山を下ってようやく発見。すかさず飲み物を2本購入。
リアルゴールドを一気に飲み干し、アクエリアスを飲みながら帰った。
まとめ
はじめての雪山登山。
天気が味方してくれたおかげで何とか無事に登頂することができた。
こんなに疲れた登山は久しぶりだ・・・。
コメント
シリセード、楽しいですよね、ですが、一つ気になった事が。
アイゼンを履いたままシリセードしたとの事ですが、
アイゼンを装着したままシリセードすると、滑っていく途中に不意に雪面にツメを引っ掛けて骨折や脱臼する事故や、下に居る登山者との衝突事故も毎年よく起きていますので、必ずアイゼンは取って、ピッケルでスピードをコントロールされるようにお願いします。
ほろんさんはじめまして。
アイゼンを装着したままだとそんな事故を引き起こす恐れがあるんですね・・・。
それは知りませんでした。今後気をつけたいと思います!